Cブロック


11組目 ベノムスティンガー
コント/どえらいもん
ドラえもん:のび太くん…こればっかりは僕にもどうすることも出来ないよ…。

のび太くん:そんなぁ。助けてよドラえもぉん。

ドラえもん:逆にどうすりゃいいんだよ! どこでもドアを使ってる最中に故障して、のび太くんの身体の一部だけがテレポートしたままなんて…。しかもよりによって…、

のび太くん:なんで僕のナニ♂だけテレポートしたままなんだよ!
      おかしいよね!? え、これどういう状況!? どういう状況なの!?

ドラえもん:こっちが聞きたいよ! なんでナニ♂が率先してドアをくぐり抜けるポジションにあったんだよ!

のび太くん:しずかちゃんのお風呂を覗きに行く高揚感だよ!

ドラえもん:スタンディングオペーションの真っ最中じゃねぇか! 抑えきれぬ興奮に負けてナニ♂がそういう状態なら、一番のりしちまうわ!

のび太くん:くそう…、奇跡的にバレンタインのチョコをもらえたお礼に俺のチョコバナナをお返ししようと思ったのに。

ドラえもん:うるせぇよ、眼鏡猿が!
      タイムマシンでバレンタイン発祥の地・ローマ帝国に置き去りにしたろか。時代と国を越えてナニ♂から隔離したろか。

のび太くん:女みたいになっちゃったじゃねぇかよ! さっさとどうにかしろよ!

ドラえもん:どうにか出来るんならとっくのとうにどうにかしてるよ! ・・・俺もだからな!!!

のび太くん:・・・!!??

ドラえもん:おいコラてめぇ、その低能な脳みそフル回転させてよぉく考えてみろよ。
      なんで俺とてめぇが初めて会ったときから裸の俺にナニ♂がなかったか。

のび太くん:まさか・・・二等身青ダヌキは…短小なワケではなく…っ!

ドラえもん:そうだよ! 未来にいたときに、今のてめぇと同様に失ったんだよ! 今、大絶賛ナニ♂と時空を隔ててる最中だよ!

のび太くん:なんでナニ♂が率先してドアをくぐり抜けるポジションにあったんだよ!

ドラえもん:てめぇとほぼ一緒だよ! ドラミでチョコレートフォンデュしに行こうとしたときの高揚感だよ!

のび太くん:いや犯罪の匂いしかしねぇよ! 妹で何しようとしてんだ、てめぇ! 一緒にすんなよ!!

ドラえもん:だが俺は気付いてしまった。ナニ♂を失ったら今度は…♀としての快感を味わえるようになったんだ!!

のび太くん:・・・どうしちゃったんだよ、大丈夫か、おい。頭のネジ2・3本時空の狭間において来たんじゃねぇのか?

ドラえもん:・・・なぁ、のび太くん。「キミの世話をする」ってのは…そっちの世話も、含まれてんだぜ?

のび太くん:ドラえもん・・・?





2人:♂ホ♂モ♂なのに…

   ♀レ♀ズ♀プレイ…









ドラえもん:スカルフ○ックしていい?

のび太くん:それはムリ。

77 70 60 70 70
*どうせ下ネタやるならここまでやってほしいですね。最低で最高
ドラミでチョコレートフォンデュってなんだよ

*なんでこんな設定思いついちゃったんだよ。
ひどい設定をフルに生かしててよかったと思います。
オチはちょっと微妙でした。でも確かに、ドラえもんが突っ込む側なら、無理すぎる。

*これまたどえらい設定を持ってきたなぁと思いました。着眼点が面白いです。
「ドラえもんも」という時点でかなりキたのですが、これからってところで終わってしまった印象でした。
出オチ設定なのかなぁと思いつつ、もっと長編で見てみたいネタでした。

*一つの発想をもとに怒涛の勢いで展開を押し進めていく一種の清々しさに気持ちよさとずば抜けたアホ臭さを感じました。
ただそうなるとオチがあまりにも、あまりにも弱いです。こうされると急に放り出され冷めてしまうような気分になってしまいます。
2人の会話のみで力尽きずにもうひと波、何かしらの「衝撃の展開」が用意されていれば読後感も良くまとまったのではないかと思います。

*ドラえもんの口の悪さが面白かったですが、
のび太はもう少し弱々しい口調にした方が映えると思います。
ホモなのにレズプレイってどのぐらいの期間温めていたんでしょうか?
これを言いたいがためのネタという印象です。爽やかな気分になれました。

12組目 チコリ
漫才/天使喜久子さん、お邪魔します。
峰岸:どーもー、チコリですー。

五島:どうもー、女性二人で漫才やってますー。よろしくお願いいたしますー。

峰岸:ねー。ちょっと私たち、二人して返り血凄いんですけど、あまり気にしないで下さいねー。

五島:ねー。わたしはたまたま二人とも赤い服着てきたんだなくらいにしか思ってなかったですけれど、峰岸さんの服の赤はこれ返り血だったんですねー。誰の血かなー?

峰岸:あ、そかそか。五島さんはショックで記憶閉ざしてたんだっけ。ごめんね、何でもない。

五島:ちょっと待って、なにその含みがある感じ!?

峰岸:何でもない。

五島:念を押すような『何でもない』やめてよくださいよ!
   うわなんか急にこの赤い服が嫌になってきました!

峰岸:脱ーげ、脱ーげ、脱ーげ!

五島:いくらなんでも人前では脱ぎませんて!

峰岸:まあそれはそれとして、私さ、天使になりたいんだよね。

五島:変な話題から変な話題に変わった!

峰岸:私、五島さんの天使になりたい。

五島:本格的にわけがわからない!?

峰岸:だから! 五島さんの! 天使になりたいの! 手が出るよ!?

五島:こっちは天使になりたいとか言われて手に余りますよ!

峰岸:どうして分かってくれないの! 五島さんの分からずや! 非国民! 売国奴!

五島:なんかすごい言われてるんですけど!
   わかりましたわかりました、天使いいとおもいますよ!

峰岸:私、天使で良い? 五島さんの天使でも良いの?

五島:いいですよ、いいとおもいますよ。

峰岸:よーし、じゃあ五島さんはそこで財布拾って!

五島:……天使ってなにかと思ってたら、漫才師がよくやる、心の中の天使と悪魔の話だったんですか!?

峰岸:えっ?

五島:えっ?

峰岸:んん?

五島:な、なんですか……?

峰岸:悪魔?

五島:え?いやだから、天使と悪魔の……。
   財布拾ったけど交番に届けるか猫ババしちゃうか心の中に天使と悪魔が〜……っていう……あれじゃないの?

峰岸:いや、え? 悪魔? 悪魔ですか? 悪魔いるの? 五島さん、悪魔を飼ってるの?

五島:は!?いやいや、え!?誰でも心に天使と悪魔を飼ってるよねって……えっ!?

峰岸:うん聞かなかった私何も聞かなかった。
   さあー!みんなー!五島さんが財布を拾うよー!

五島:えっ、なに今の、怖っ! えーとじゃあ、はい。財布を拾いまし、た!

峰岸:ぴろりろりろりーん。私は五島さんの中の天使です。

五島:『交番に届けようよ』、とか言うのでしょう?
   うーん、どうしようかなあ……

峰岸:このお財布は交番に届けましょう!

五島:予想と寸分違わぬアドバイスが来ちゃった……

峰岸:ぴろりろりろりーん。私は五島さんの中の堕天使です。

五島:堕天使!?……え、堕天使!?

峰岸:私は天使を憎む憎悪の象徴です。さあ、全ての天使を殺すのです五島冬馬。

五島:財布は!?

峰岸:あっ、お前は五島さんの中の堕天使! おや、こんなところにも忌々しい天使がいますね、喰らいなさい!
   うっ、しかし私は五島さんの天使、こんなところで死ぬわけには!ふふふ、せいぜい気の済むまで足掻きなさい、私の使命は全ての天使を殺すことです。う、うわあー。

五島:峰岸さん、わたしとお客さんのおいてけぼられ感に気づいて!?

峰岸:ぴろりろりろりーん。私は五島さんの中の神。

五島:なんかまたすごいのが出てきましたよ!?

峰岸:いま、五島さんの心の中に……地球を、作りました。

五島:なんですかこれは!?やばい宗教ですか!?

峰岸:いま、五島さんの心の中の地球が、産声をあげました。草木が生え、獣が闊歩し、生命あふれる地球が……。

五島:天使と堕天使どこ行ったんですかね!?ていうか財布どこ行ったんですかね!?

峰岸:いま、人間が生まれました……五島さんの中の地球で、猿が人間に進化しました……!

五島:峰岸さんキャッチボールをしましょうよ、会話の!

峰岸:会話の? キャッチボール?

五島:日本語をまったく知らないネパール人相手でも、もうちょっと歯ごたえのある会話ができますよ!?

峰岸:五島さんの中の地球で、文化が起こりました。そして、人間同士の悲しい戦争が始まりました……

五島:わたしの中で人類の愚かな歴史が繰り返されている……

峰岸:その中で、悲しい戦争を止めるために、二人の天使が立ち上がったのです……!

五島:あ、まさかさっきの天使と堕天使……!?

峰岸:一人の名は、五島冬馬、もう一人の名前は峰岸喜久子……。

五島:違ったー!違ったしまさかの人員だったー!

峰岸:……悲しい戦場で、返り血を一身に浴びながら、二人の漫才が今始まる!
   どーもー、チコリですー。

五島:冒頭の返り血発言に繋がったあああああ!?えー、なにそれー!?

峰岸:そう、ここは、五島さんの心の中。

五島:妙な世界観を漫才に持ち込むのやめてください!

峰岸:でも返り血の理由は分かったでしょー。

五島:あれだけ『何でもない』押しされたのに、割合あっさり明かされてびっくりしてますけどね!

峰岸:さあ、財布を拾いなさい。そして、神を召喚して、新たな地球を作るのです…

五島:なに、財布がスイッチになってるってことなの!?
   ていうか召喚するもなにも、あんたが神なんじゃなかったんですか!?

峰岸:えっ、私相方に神様だと思われてたの?

五島:さっき神様って言ってたじゃないですか!?

峰岸:……宗教の相方?

五島:うおおおおあれだけ会話のキャッチボールで暴投され続けた相手に、今度はボールをちゃんとキャッチしてももらえない!

峰岸:えっ叫び出したすごい怖いやめさせていただきますありがとうございましたー。

五島:わたしが一方的に悪いみたいなの、やめてください!ありがとうございました!

87 61 73 60 72
*見せ方は正統派なのにここまでで一番変だったと思います。どう分担して書いたんだろう
峰岸さんが本当に徐々に狂っていく感じでだんだんと面白くなっていきました
「地球を、作りました」が特に好きです

*確かに誰もが心の中に天使と悪魔を飼ってるって、頭おかしい話ですよね。虚をつかれました。
五島さんの振り回され具合がよかったのですが、ところどころ振り回し方が適当すぎるかなーと。特に冒頭とオチ付近。
コラボネタとしてはレベルが高かった方だと思います。

*なんか真似してみたくなるようなフレーズ、ボケ、切り返しが多かったですね。参考になります。
宗教系?はわりとワンパターンな雰囲気に陥りがちなのですが、「まさかの人員」というところに繋がっていったのはビックリしました。
ある意味一番違和感だったのは、峰岸さんこんなキャラだっけ…?というところでした。
変な話題から変な話題に変わった! ←これ特に好きです。

*なぜかやたらと壮大になっていくストーリー、いいですね。展開をベタにしておいてからの唐突な神の出現、というギャップは好印象です。
痛い電波系のボケに一般人のツッコミが振り回されるという形式ですが、ツッコミ側があたふたしてしまうに留まっているのが残念です。
もっともその方が電波っぷりは強く表現できると思いますが、、こういう「片方が狂っている」といった形のネタにおいて主に笑いを取れるのはツッコミ側だと思うので、表現を辛辣にするとか、例えツッコミを多用するとかそういった配慮が必要なのではと思います。

*”変な話題から変な話題に変わった!”っていう言い回しがすごい面白い。
オチ前がわちゃわちゃしたものの安定して読めました。

13組目 島崎トモ
一人コント/裁き
私は神に仕える魔導士。
悪い行いをした者に、それ相応の罰を与えることが私の役割である。


最初の者、入れ。
ふむ、幼い少女か。貴様はどのような行いをした。何?
『本当は20歳なのにも関わらず、童顔で小柄なことをいいことに、子供料金で電車に乗ってしまった』だと?
社会のルールを守らぬとは許せん! 罰を与える!

『合コンでボケのつもりで「初めまして、アシダマナです」と自己紹介したら「アシダさんですね。よろしくお願いします」と普通の反応で切り返されてしまう』刑だ!
引っ込みがつかなくなって、その日一日は「アシダさん」で通すことだな。
後からやって来た友達に「何でアシダさんなの?」と聞かれ、おずおずと説明するハメになるが良いわ!


次の者、入れ。
ふむ、高校生か。貴様はどのような行いをした。何?
『自分は陸上部なのですが、練習の休憩中に座る場所が無かったので、たまたま転がっていたサッカーボールに座ってしまった』だと?
ボールを尻に敷くとは、サッカー部が激怒する行為ナンバーワンではないか! 罰を与える!

『50メートル走、普段は軽く7秒切れるはずなのに、数少ない見せ場である体育の授業の時に限って7.77秒という微妙な数字を出してしまう』刑だ!
文化部の連中よりタイムが遅くて肩身の狭い思いをしろ。
思い当たる理由も無く「変だなあ」と思案している所に友人から「でもゾロ目じゃん」とか訳の分からない慰めを受けるが良い!


次の者、入れ。
ふむ、OLか。貴様はどのような行いをした。何?
『出張先のホテルの備品、シャンプー、カミソリ、タオル、トイレットペーパー、歯ブラシ等を根こそぎ持って帰ってしまった』だと?
盗人とは悪の象徴ではないか! 罰を与える! 

『目を閉じてシャンプーしていたら、シャワーのひねる場所が分からなくなってしまう』刑だ!
ケチらずにお湯出しっぱなしにしとけば良かったと悔やめ。手探りで見当違いの場所をウロウロしろ。
5分後くらいに覚悟を決めて目を開けろ。そして地味に痛い思いをするが良い!


次の者、入れ。
ふむ、大学生か。貴様はどのような行いをした。何?
『自動販売機でジュースが2個出てきたので、「ラッキー♪」と言って2つとも持って帰ってしまった』だと?
労せず不当な利益を得ることは罪だ! 罰を与える!

『学食で友達とメシ食ってるときに、コップに入ったジュースが少しだけこぼれて、コップの底とお盆が思った以上にくっついてしまう』刑だ!
そうとは知らずにコップを持ち上げたらお盆も一緒に持ち上がってしまうことになれ。
気がついたらお盆に乗っていたメシとかが全部テーブルの上にひっくり返っていて、コップを片手に愕然とするが良い! 友達に凄く気を使われろ。


次の者、入れ。
ふむ、小学生か。貴様はどのような行いをした。何?
『お仏壇にお供えしてあった和菓子を食べてしまった』だと?
ご先祖様へのご供物に手を出すとは許されざる所業! 罰を与える!

『チャッカマンが一発で着くが、その火がなかなか蝋燭にうつらない』刑だ!
順調な出だしと思いきや、終盤間際で手こずってもどかしい思いをしろ。
そして花火で遊ぶ時間が少なくなるが良いわ!


次の者、入れ。
ふむ、事務員か。貴様はどのような行いをした。何?
『他人のシャーペンを無断で使ってしまった』だと?
それはちょっと図々しいぞ。一言あるかないかで全然違うからな! 罰を与える!

『スティックのりを開けたら外ブタと一緒に、綿みたいなのが付いた内ブタも取れてしまう』刑だ!
まず、それを戻さないと作業が進まないからね。外ブタの奥に内ブタが入り込んでしまったのを、指で取り出そうとするのは存外骨が折れるぞ。
終わるころには周りの至る所がベタベタになっていて凄くテンション下がると良いわ!


次の者、入れ。
ふむ、女子高生か。貴様はどのような行いをした。何?
『他人が半分以上進めていた、クロスワードパズルを完成させてしまった』だと?
いいとこ取りはズルいぞ! 罰を与える!

『文房具屋で、試し書きの出来るボールペンを買ったら、運悪くインク無くなる寸前のヤツだった』刑だ!
いつも思うけど、あれって全部中古品だろ! 今まで多くの人に試し書きされまくってさあ、今書けていても明日には分からんじゃないか! 
貴様は奮発して500円くらいのヤツ買って、その日の夜に早速書けなくなるが良いわ!

次の者、入れ。
ふむ、デブか。貴様はどのような行いをした。何?
『周りの人は全員寒いと言っているのにもかかわらず、自分一人だけ体感温度が違うものだからエアコンの温度をさらに下げてしまった』だと?
協調性の無い者は迷惑だ! 罰を与える!

『DVDレコーダーのリモコンの電池が無くなったので、コンビニまでひとっ走りして単三電池を買ってきたが、そのリモコンは単四の奴だった』の刑だ!
今後のことを考えて18本入りを買ってきたが、リモコンはおろか目覚まし時計も懐中電灯も、貴様の家にあるものは全て単四のヤツであることに気付け。
リモコンで停止の操作が出来ないため、未だに再生され続けているアダルトビデオの音を背景に呆然とすると良いわ!

次が最後か、入れ。
ふむ、巨乳の美人お姉さんか。貴様はどのような行いをした。何?

『思春期の弟がいるのにも関わらず、風呂上がりに裸でウロウロしたり、そのままエクササイズしたり、挙句の果てには全身マッサージをさせたりしている』だと?

…………貴様のことは許す! 
そのかわり、弟に罰を与える! 『私と立場入れ替わり』の刑!

ありがとうございました。

6 52 90 82 50
*単なるあるあるの羅列で終わってしまったと思います
それも着眼点が斬新かというとそれほどでもなく

*前半3つの刑が好きでした。めっちゃ笑う感じじゃないけど、ニヤニヤしてしまう感じ。
この形式は大好物なんですが、如何せん大きな笑いが作りづらくはあり、
どうしても高得点をつけるのは難しいのかもしれません。
刑の方は上手く捻られていてよかったのですが、
罪の方は普通に感じたので、もう少しぶっとんだ罪状にしてみるといいかもしれませんね。

*罪の方も罰の方も、あるあるとしての完成度がめちゃくちゃ高くてビックリしました。
特に罰の方は、各3行割いてるうちの1行1行が1つの「あるある」として面白いので、表現力の高さも伺えます。
あと「罰を与える!」の行の指摘は若干的外れかなとも思ったのですが、
全部が全部微妙に的外れなあたりが統一感あって、それはそれでむしろ良い味を出していました。
普通にクオリティが高かったです。素晴らしい。

*どれも絶妙に微妙という、切れ味が鋭く精度が高くあるあるネタのお手本のようでした。
どれも「あるある」で終わらせず、後半にひねりが効いているのも素晴らしいと思います。試し書きのとことか完全に「いつも思うけど」って本人の愚痴言っちゃってますよねこれ、
個人的な好みになってしまうのですが一つ一つについてもう少し、ちょっとくどいくらいに言及して欲しかったなと思います。

*実に典型的なピン芸ですね〜。
おこないと罰の内容で笑わせるタイプだと思うんですが、
どれもこれもあるあるネタ程度に収まってしまっているように思います。
そのあとの解説?のようなものも冗長にしてるだけでした。

14組目 石川ゆうき
漫談/ワル
俺はワルだ。不良と書いてワルだ。
それはもう、とんでもなく物凄い勢いの、とてつもないワルだ。
どれくらいワルなのか、エピソードを聞いてくれ。

まず『公共物にペンキで落書きしてやった』ことがある。
それも安っぽいヤンキーなんかがやるような、壁にスプレーで「夜露死苦」だなんて甘っちょろいものじゃない。
バイトの先輩たちと現場に赴き、先輩の指示に従い、道路の真ん中に白いペンキで、寸分の狂いも無く「止まれ」と書いてやった。
先輩には手際の良さ、もとい極悪ぶりをほめられたほどだ。

落書きといえば『気に食わねえ相手の車をスプレーで汚してやった』こともある。
先輩がどこからか持ってきた、真っ白な車でなあ。下半分を真っ黒なスプレーで塗りつぶしてやった。
先輩の指示どおり、真上に赤いランプを装着するなど、勝手に改造もしてやった。
後でその車は警察が引き取って行った。去り際に「パトカーの整備をここに頼んで正解だったな」とか訳の分からないことを抜かしていた。
おそらく恐れをなして吐いた妄言だろうな。

あとは『親に暴力を振るった』ことがある。
どうだ。人間として御法度中の御法度だろう。
背後から肩をガンガンと容赦なく叩いて痛めつけてやった。
さらにうつ伏せにさせて背中とか腰をこれでもかというくらいに押さえつけた。
それだけでなく、火のついた藻草を押し付けていたぶってやった。よく知らないが「お灸」という名の拷問らしい。
まさか我が子にこんな目に合わせられるとは思わなかったのか、少し泣いていたぜ、ウチの親。
血迷ったのか「ありがとう」なんていう世迷言を呟いていたな。

学生時代も悪かったぜ。『酒を学校に持ち込んだ』ことがある。
兄貴に命令されてわざわざ買って来たんだ。それもアルコール度数のとびきり高い奴だ。
しかもそれを命令に従い昇降口の真ん中に置いてやった。
やがて保健委員、もとい兄貴がやってきて
「風邪が流行っています。ご自由に消毒をご利用下さい」という張り紙を張って行った。
意味はよくわからないが、多分反社会的なメッセージに違いない。流石は兄貴だ。

さらに『授業をサボって煙草を吸っていた』ことがある。
どうだ。文句なしに悪いだろう。
もっとも、この時の俺は学校を既に卒業していて、20歳を超えていたんだけどな。
じゃあ文句言われる筋合いは無いような気がするけど…………いや、俺はワルだ! 絶対にワルなんだ!

これはどうだ『若い女の服を無理やり剥ぎ取ってやった』ことがある。
鬼畜だろ? 外道だろ? 人でなしだろ? 
詳しく聞きたいか、好きものめ。
3歳の姪っ子が一人じゃ着替えられないっていうものだから、手を貸してやったんだよ!
親戚の女の身体に悪戯するなんて、相当のワルだろう!
ん? そうでもないだって? 何ということだ、俺の知らない間に強姦がメジャーになっていたのか!

まだまだ行くぞ『万引きした』ことがある。
お金を払わずにお店の物を持って行くなんてシンプルながら非人道的な行為だろ。
ただし、ポイントカードが溜まっていて、値段が0円になってな。
レジでちゃんと袋に入れてもらった商品を万引きしたんだけどね。
違う! 買ったんじゃないやい、買ったんじゃないやい! 僕は万引きしたんだい!

これはどうだ『泥棒に入った』ことがある。
他人の家に先輩たちと入り込んで、何から何まで全て持って行ってやったぜ。
勿論、その家の人の引っ越し先まで全部届けてやったけどな。
なかなか大変なんだぞ、引越し屋のバイトというのは。
そうじゃなくて泥棒! 泥棒な、泥棒! あたふた。

あとは、そうそう『夜中に大きな音を立てて騒いだ』ことがある。
節操なしに近隣の方々のご迷惑になるようなことを平気でやってしまうんだよ、俺は。
地元の仲間を引き連れて「火の用心」と叫びながら町中を徘徊してなあ。 
どうだ、正気の沙汰とは思えないだろう。まあ、まともではないから不良なわけだが。

それから『無賃乗車した』ことがある。
切符も定期も買わずに電車に乗ったんだぞ。
まあ、当時の俺は電車の運転手をしていてな。仕事で一日中乗っていたんだけど。

それじゃあ、最後に凄くやばいことを言うぞ『他人の身体を刃物で切り刻んだ』ことがある。
抵抗できない相手の腹を裂き、返り血にまみれ、最後に縫い合わせてやった。
実は私、外科医をやっていまして、他人の命を握っているのですよ。ははははは。

違う! 違うんだ! 俺はワルなんだ! そもそもワルっていうのは、ええとその、何というかさあ。
立派な人が必ずしも善人とは限らないわけで、ワルかワルじゃないかの判断は捉え方によると言いますか。
ですから、私のことをワルでは無いと異論を唱える人の意見を否定するわけではございませんが、本人はワルのつもりでございますゆえ、
ワルである可能性がゼロでない以上はワルであるという方向で話を進めて存じたいと恐れながら思っている次第であると言いたいというかなんというかその…………。

どうだ、歯切れが悪いだろう! やっぱり俺はワルなんだ!
ハッハッハ! ハッハッハ! ハッハッハッハッハッハッハ―――――ッ!
「ハ」の三三七拍子!
…………頭が悪くてごめんなさい。ありがとうございました。

4 30 65 50 50
*これもただ置き換えただけで終わってしまった印象で、キャラがブレるところもそこまで、という印象で
悪いネタではないかもしれないんですが、「変」ってレッテルを貼られてる前提でこれを見ると、うーん、という感じで

*俺の知らない間に強姦がメジャーになっていたのか!はちょっと好きでした。
あと「あたふた。」じゃねえよw
全体的にワンパターンなのは仕方ないにしても展開も読めたし、読めなくてもただの納得以上の感想が出にくかったのが難点です。

*ネタ的には良いところを突いてきたなぁというところなのですが、
ちょっと全体から「実は良い人」感が漂いすぎているのか、笑いとしてちょっと弱かった気もしました。
しかし電車の運転手から外科医になりつつワルを装うって、いったいこの人の身に何があったんでしょうね。

*悪ぶってるというフリに対して自分で説明を入れる、という流れだが説明に終始してしあっており、読んでる側としては「うん、それで?」という気分のまま次に進まれてしまいます。
また山や転換が無いのも厳しいような。外科医のくだりなどは一ひねり加えられていましたが、こういう変化球が増えれば変わってくる気がします。

*悪事が辻褄合わせで良いおこないになる、というだけで
面白さとかそういうのはありませんでした。
オチも締まりが悪く間延びした感が強かったです。

15組目 森田千歳
漫談/頭に「お」のつくアレの話
皆さん、こんにちは! 森田千歳と申します! デビューして間もない女芸人です! よろしくお願いします!
早速ですが、私には思春期真っ盛りの弟がいます。頭の中は常にムフフな発想で一杯らしく、それを夜な夜なノートに書き殴っていることを先日知りました。
いけないこととは思いつつ、数あるノートの中の一つを持ってきました。今回はこれを音読させていただきます!

(題して、森田弟のピンクユーモアノート)

僕は「オッパイ」が大好きです。一応、念のために言っておきますが、ここでいう「オッパイ」とは、美人な女性の胸に実った柔らかな双乳のことです。

その魅力は色々とありますが、中でも「オッパイ」という言葉の響きに心惹かれます。
「僕は綺麗なお姉さんの大きな胸を揉みしだいた」という文章も悪くは無いのですが、出来ることなら
「僕は綺麗なお姉さんの大きなオッパイを揉みしだいた」と表現してくれた方が僕は嬉しいですね。

そういう訳で今回は、色々な言葉の「胸」を「オッパイ」に変換する、というのをやってみたいと思います。


●まずは、歓喜とか感動を表す言葉を変換。

『胸がいっぱい』→『オッパイがいっぱい』

つまり、上半身を剥き出しにしたお姉様たちがずら〜っと並んだ光景のことですね! 様々な形状、サイズ、弾力を好き放題に味わうことが出来る! 
まさに胸がいっぱいになるパラダイス! 美女のオッパイ、それは男にとって同量の宝石よりも貴重で価値のある肉塊! こんな感じで進めます。


●続いて、落ち着いてよく考えるという意味の言葉を変換。

『胸に手を当てて考える』→『オッパイに手を当てて考える』

彼女の胸の双球に手の平を押し当てて今後のことを考える。ああでも、この感触を前にして他のことなんて考えられないよっ! 
今だけは目の前のこのボインでお祭り騒ぎだぁぁ!


●続いて、ワクワクする気持ちを表す言葉を変換。

『胸が躍る』→『オッパイが躍る』

巨乳美人ギャルたちの大運動会ですね! バインバインと上下左右に破壊力抜群なバクダンが乱舞する! 思わず胸が躍るぜ!
水着ギャルって、下着と変わらない布面積の布きれだけを裸身の上に纏い、乳とか尻とかの大事な部分以外を露出した、
裸同然の無防備極まりない格好で平然と人前に出ますよね。
よく考えたら凄いことですよ。そんな非常識のような当たり前が定着している、この世界に万歳!


●続いて、期待する気持ちを表す言葉を変換。

『胸が膨らむ』→『オッパイが膨らむ』

豊胸? いや、成長期でしょう! いずれにせよバストアップ!
個人的には豊満な熟れた女性が好みですが、青い果実も大好きです! 
汚れを知らない清い美少女の発展途上ながら確かな存在感を示す、胸部のなだらかな曲線は美しい!
そしてやがて少女は大人の女となり、男を惑わす魅惑の極上パインがグングンと育っていく! 
全く無いよりは大きい方が楽しみ方が増えるというもの! パフパフとかビンタとか?


●続いて、上位の者に稽古をつけてもらうという意味の言葉を変換。

『胸を借りる』→『オッパイを借りる』

近日開店、オッパイレンタルショップ! 気に入った娘のオッパイを7泊8日好きに出来ちゃいます! なんてね! 次!


●続いて、不愉快な気持ちを表す言葉を変換。

『胸くそ悪い』→『オッパイくそ悪い』

オッパイとは、母親に抱かれて安らかに眠りについた幼き日を彷彿させる穏やかな気持ちになれる天使の枕。
そう、オッパイは世界を平和にする可能性を秘めている!
そして、男はオッパイのためなら努力を惜しまない。美人女教師のオッパイのためにバレーボールに打ち込んだ学生たちの活躍は映画にもなりましたね。
そう、オッパイは世界の活力なのだと思う!
オッパイは正義! 「オッパイ」と「くそ悪い」というのは正反対の言葉。つまり「オッパイくそ悪い」とは「水と油」と同義語なんです!


●続いて、弓道などやっている人が胸に当てるヤツを変換。

『胸当て』→『オッパイ当て』

「始まりました! 『クイズ、オッパイ当て』 私は司会の色っぽいセクシーお姉さんです!
さて、この中のどれがオッパイでしょうか!?
1番、胸!  2番、尻!  3番、太腿!  4番、唇!
さあ、分かった方は私の身体の正解だと思う場所を触ってください!」
ふっふっふ。分からないふりして、全部にタッチしちゃうぞ!


●続いて、何てことない文章を変換。

『トリの胸肉を食べる』→『トリのオッパイ肉を食べる』

トリ、つまり最後に出てくる人のこと! ファッションショーとかだとレジェンド級の美女ですよね!?
そんな人のオッパイを食べてええのん!? 誰もが憧れてやまない大物を独占だなんて興奮するねえ! 
天の上のスーパースターだって、一皮剥いてしまえば、気持ちいいこと大好きな生身の牝なんですよ!
自分だけが見ることの出来る本性というのがたまらなく愛おしい! 表向きの凛々しい姿とのギャップがたまらんのです!


●最後に、心中に企みを持っている人を表す言葉を変換。

『胸に一物を抱える』→『オッパイに一物を抱える』

イチモツというのは、やはり男性のアレですよね。それを2つのポヨポヨした肉饅頭の谷間に挟んで抱えると。何という夢のようなプレイ! 考えた人は天才だな!
男女の敏感な箇所の肌を直に擦り合わすことによる、ムッチリふわふわした感触による快感もさることながら、倒錯的な光景による視覚刺激が凄いらしいですねえ。
やっぱりオッパイは最高だ! 僕はオッパイが大好きなんだ!
オッパイ! 揉みたい! オッパイ! 食べたい! オッパイ! おっぱい! オッパイ! おっぱいフィーバー!! 

…………とまあ、このような内容です。
何か色々と、あたかも実体験したかのように語っておりますけども
私の弟は女の子のオッパイを生で見たことも無い、チェリーボーイです。多分。
溜まりに溜まったオッパイへの執着を一気に解き放ちたい。
その様な「オッパイ」もとい「旨」で書かれた文章なのでしょう。
それではさようなら。「オッパイ!」あ、間違えた。「グッバイ!」
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。

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*「慣用句の胸をおっぱいに置き換える」というネタを実際に見たことがありまして(多分意図的ではないと思うんですが)
それと比較してみても表現力不足かなあ、と

*いや流石、流石最近変態性を随所で魅せつつあるいしかわゆうきさんですよ。もう完敗ですよ。乾杯!おっぱい!
弟のノートって設定を特に活かさないところがもう最高ですね。お前女の子にこれ言わせたかっただけだろ!!
点数はこんなもんですが、それよりも大切な何かがこのネタにはありましたね。ねえよ!!
真面目な話、前半があまりにもベタすぎて、真面目に読む気がなくなりつつあったのですが、
後半に行くにつれて少しずつ裏切りを取り入れようとしてたのには好感が持てました。面白さとはちょっと別でしたが。

*シンプルなお題設定ながらも、バカバカしくてつい笑ってしまいますね。
ネタの内容自体は面白いのですが、
「弟のノートを音読」っていう設定でこういう感じの表記or話し方になるのかなぁ、というのは少し違和感でした。難しいところですね。
個人的には「胸」っていうと、2つのおっぱいのちょうど真ん中あたり、っていうイメージがあります。
その意味で、「オッパイ」にするだけでニュアンス変わってくるなぁってのは全く同感でした。

*全体的にくだらなくてよかったのですが、一番面白いのはこれを弟本人でなくわざわざ姉が読むという体にしている形にしている点かもしれません。
いやこんな文章を姉に言わすんかい、という面白さ、果ては作者さんの性癖、ゲスさまで見えてきて笑ってしまいました。
それぞれ丁寧に解説したり、そのワードから発展させており言葉遊びネタとしても面白かったです、そしてその中においてレンタルショップなんかは完全に雑でこのギャップもまた最高です。
方向性が変わってしまうかもしれませんが、もうちょっと姉としてのツッコミというかコメントも読みたかったです。

*前の2組より断然こっちのほうが面白かったです。
胸が膨らむ→豊胸とか最後のパイズリとか上手かったです。





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